米企業で進む世代交代、時代に合わせて仕事場も変化
しかし、職場の仕切りを全て取り壊すことは、ベビーブーマーにとっては難題だ。ベビーブーマーにとって、周囲と区切られたオフィスは成功の証しであり、キャリアを通じて自分だけのオフィスを獲得しようと努力してきたからだ。
オニール氏によれば、Y世代にとっての成功の証しは、新型の「iPad(アイパッド)」を持っているかどうかや、自由度の高さにあるという。
では、企業はこうした世代間の違いをどうやって乗り越えていけばいいのだろうか。
女性の雇用機会の拡大などに取り組んでいる米非営利団体(NPO)カタリストで調査部門のシニアディレクターを務めるローラ・サバティーニ氏は、「仕事場に目を向け、従業員が何を欲しているか気をつけることだ」と指摘。個別の集団ごとに評価を行うことが包括的な労働力を生み出す第一歩だとの見方を示した。
メートランド氏も同意見だ。「3世代、4世代にわたる従業員のいる会社は、働き方の違いや好みについて、十分に検討する必要がある。Y世代にだけ合わせた対応を行うことが最も生産的な方法とはいえず、しっぺ返しを食らうこともあるだろう」