ギリシャ議会、13年予算案を可決 追加融資へ前進
(CNN) ギリシャ議会(定数300)は11日、財政緊縮策を盛り込んだ2013年予算案の採決を行い、賛成多数で可決した。欧州連合(EU)などから315億ユーロ(約3兆2000億円)の追加融資を受けるためには、緊縮関連法案と予算案を通過させることが不可欠だった。
採決の結果は賛成167、反対128、棄権4、欠席1だった。
一方、国民は度重なる緊縮策で年金や給与をカットされて反発を強めており、同国最大規模の労組が採決に合わせて抗議デモを展開していた。
ギリシャへの追加融資をめぐっては、EUと欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)の間でまだ合意形成に至っていない。ベルギーのブリュッセルで12日に開かれるEU財務相会合では、ギリシャへの融資が最優先議題になる見通し。
ギリシャのサマラス首相は「ギリシャは求められた条件を満たした。今度は融資する側が約束を果たす番だ」とけん制した。
予算案は、今後2年で135億ユーロ規模の歳出削減を前提とする内容。退職年齢は65歳から67歳に引き上げ、年金は平均5~15%削減する。公務員の給与カットや労働法の改正も盛り込んだ。