「モノポリー」に初のアフリカ都市版 社会ルールも学べる
ラゴス(CNN) 米国で生まれた人気ボードゲーム「モノポリー」にアフリカの都市を舞台にした初めてのバージョンがこのほど登場した。発売24時間で4000個が完売するなど好調な売れ行きだという。
モノポリーは、不動産を取引しながら資産を増やしていくボードゲームで、最初のバージョンは、世界大恐慌の真っただ中だった1935年に米国で発売された。今回、舞台となったのはナイジェリア最大の都市ラゴス。これまでに世界各国を舞台にしたさまざまなバージョンが発売され、アフリカでは南アフリカ版とモロッコ版が存在するが、アフリカの都市が単独で舞台となったのはラゴスが初めてという。
他のローカル版と同様、ラゴス版にも他のバージョンにはない特徴がある。例えば、ゲームに登場する最も高価な土地は、米国版は「ボードウォーク」、ロンドン版は「メイフェア」だが、ラゴス版は、高級マンションが立ち並び、よく手入れされた芝生が広がる「バナナ・アイランド」になっている。
また、このラゴス版モノポリーの実現には、地元の公務員らが深く関わっている。彼らの目的は、ラゴスの歴史や名所の宣伝もあるが、それに加えて市民に軽視されがちな法律を知ってもらい、責任ある行動を促す狙いもある。
例えば、あるチャンスカードには、交通問題に対処するために地方自治体が最近制定した法律にならい「交通違反で逮捕され、精神鑑定を受ける」と書かれており、このカードを引くと罰金を取られる。
またナイジェリアの汚職問題に関連し「警察官を買収しようとした罪で罰金を払う」というカードもあり、ゲームを楽しみながら法律や社会のルールを学べる仕組みになっている。
ラゴス版は約4000個発売されたが、発売後24時間以内に完売したという。