シェル、北極海での掘削作業を年内中止
シェルによればこれらの設備は現在修理のためにアジアに向けて曳航中だという。だがこうした事故は、環境保護活動家やアラスカ先住民の間で石油掘削計画に対する懸念を高めることになった。
環境保護団体の世界自然保護基金(WWF)は「2012年にシェルが直面した事柄は、北極海の過酷な状況に対応し米政府の安全基準を満たすことの難しさを示した」と指摘し、事業中断の決定は賢明だと評価した。
北極海の油田開発計画は2010年の英BPのメキシコ湾原油流出事故の影響を受け、予定より既に遅れている。シェルによれば北極海の掘削地点の水深はBPのものより浅く、水圧も低いという。