米大型客船の船室で「便器詰まり」多発、4900円の迷惑料
(CNN) カリブ海周航中の大型客船で410室の客室に備えられた水洗式便器が詰まり、影響を受けた乗客1人に50ドル(約4900円)の迷惑料が支払われる混乱があった。
客船「クラウン・プリンセス」を運航するプリンセス・クルージズ社によると、便器の詰まりは今年4月11日の午前5時から午後6時半までの間に発生。施設管理スタッフが修理に当たった数日間、不便が続いた乗客も少数いたという。同社によると、詰まりは最終的に解消した。
同船は1週間の日程でカリブ海に出航。便器のトラブル発生後も、航海日程に変更はなかった。船内には1500以上の客室がある。
トイレの不具合の詳しい原因は不明だが、客船ビジネスの専門サイトでは、乗客が便器内に投棄が禁じられる異物を捨てたのが原因との見方が取り上げられた。同様の事態はどの客船でも起きる可能性があると指摘された。
プリンセス・クルージズの親会社は米カーニバル・コーポレーション。同社の子会社が運航する客船は今年2月と3月にも相次いでトイレ絡みのトラブルに遭遇した。
2月は、「カーニバル・トライアンフ」がエンジン火災を起こしてメキシコ湾を漂流。トイレがあふれて人間の汚物が船内に流出する騒ぎも起きた。3月には「カーニバル・ドリーム」が出力を失い、一部のトイレに支障が出ていた。
この中でカーニバル社は17日、子会社を含めて保有する客船101隻を対象に6億~7億ドル(約686億円)を投じ、トイレや冷房、食料や水関連設備の改善を図る方針を明らかにした。