米衛星放送、スプリントに2兆5千億円の買収提案 ソフトバンクに対抗
ニューヨーク(CNNMoney) 米衛星放送会社のディッシュ・ネットワークは15日、米携帯電話会社スプリント・ネクステルを255億ドル(約2兆5千億円)で買収する提案を発表した。
スプリントについては、ソフトバンクが株式の70%を201億ドルで買収することで昨年10月に合意しているが、ディッシュはこれを上回る額を提示して対抗を狙う。
スプリントもディッシュから買収提案があったことを確認し、取締役会で提案について検討すると表明した。
スプリント株はこの日午後の取引で一時24%近く上昇、ディッシュ株は3%下げた。
ディッシュの提示額は、ソフトバンクの提示額を13%上回ると同社は指摘。さらに、スプリントがディッシュを選んだ場合にソフトバンクに支払うことになる違約金6億ドルも負担すると表明した。
ディッシュのチャールズ・アーゲン会長は、ディッシュとスプリントが合併すれば、動画配信やデータ通信用に米国で最大の帯域幅を提供できると強調している。
もしディッシュがスプリントを買収すれば、米高速無線会社クリアワイヤも傘下に収めることになる。ディッシュは今年に入ってクリアワイヤの買収を仕掛けたが、クリアワイヤはスプリントの提案を受け入れることを決めた。スプリントはそれ以前から、クリアワイヤ株の50%を保有していた。