大韓航空会長「教育間違えた」 娘のナッツ激怒問題で
(CNN) 韓国の大韓航空の趙顕娥(チョヒョンア)副社長(40)が米ニューヨークの空港で今月初旬、自社の乗務員のナッツの出し方に激怒して飛行機を引き返させた騒動で、父親の趙亮鎬(チョヤンホ)会長は12日、娘を大韓航空や関連企業の全ての役職から外す考えを明らかにした。
副社長の行動は韓国内でも強い反発を招いていた。同会長は記者会見で謝罪を表明し、「娘の教育を大きく間違えた」とも認めた。
同航空は9日、副社長は機内食、機内販売、乗務員サービスやホテル業務の担当責務を解かれたと発表。ただ、副社長職は維持すると述べていた。同会長は副社長職や関連企業の職務もやめさせると語った。
韓国の新聞では今回の副社長の行動について、一族経営の財閥に対する国民の反感を強める結果になったとの論調も出ている。大韓航空の乗客だけでなく、他のフライトの乗客にも迷惑をかけたと批判した。
副社長は大韓航空機のファーストクラスに搭乗し、乗務員のナッツが皿の上ではなく袋のまま出されたことに激怒。動き始めていた機体を搭乗口に戻させ、乗務員を降ろさせていた。ファーストクラスの乗客は副社長1人で、同航空幹部としての搭乗ではなかったという。
地元メディアによると、趙顕娥副社長は12日、国土交通省の事情聴取を受けるために出頭した。テレビ画像では、聞き取れないほどの低い声で取材陣に対応する姿が見られた。
聯合ニュースによると、大韓航空は趙顕娥氏に代わって謝罪を表明し、同氏は許しを求めており、騒ぎを起こしたことへの責任は全て担う意向だと述べた。