ユーロ圏財務相会合、ギリシャ支援合意できず 緊急首脳会議を開催へ
ロンドン(CNNMoney) 財政難に陥っているギリシャへの金融支援の条件などを巡り、ユーロ圏財務相会合の協議が18日に開かれたが、合意には至らなかった。ギリシャが債務不履行(デフォルト)、そしてユーロ圏離脱へとまた1歩近づいた形となった。
会合後、デイセルブルム議長(オランダ財務相)は「会合ではほとんど進展がみられず遺憾だ。合意の見通しもない」と語った。「ギリシャ情勢を早急に話し合う」ため、ユーロ圏各国の緊急首脳会議が22日に開催される。
緊縮財政に反対するギリシャ政府はEUや国際通貨基金(IMF)に対し、総額2400億ユーロ(約33兆円)の金融支援策の前提となる条件の見直しを求めている。EUとIMFは一部の条件を緩和したが、ギリシャが抜本的な経済改革を行わない限りこれ以上の支援はできないとの立場だ。
デイセルブルム議長は、合意を模索したり現行の支援プログラムを延長するための時間はまだ残されているとする一方で、「ボールはギリシャ側が持っている」との見方を示した。
現在の支援合意が期限切れとなる6月30日は、ギリシャがIMFに15億4000万ユーロ(約2150億円)を返済する期日となる。国際信用市場にアクセスできず、金融支援も得られないとなれば、ギリシャはデフォルトに陥ってしまう。
IMFのラガルド専務理事は、ギリシャに対し返済期日を守ることを求める一方で、返済がない場合のデフォルトについても考えていると述べた。
欧州委員会のモスコビシ委員(経済・財務・税制)は「ゲームは終わりに近づいている。ギリシャ政府に対しては真剣な態度で交渉のテーブルに戻り、破滅的なシナリオを避けるよう呼びかけたい」と述べている。