「ソーラーツリー」でEVに充電、英スタートアップが開発中
シェリー氏によると、太陽光発電カーポートはすでに多くの企業が提供しているという。これらは太陽光パネルが駐車スペースを覆うように設置され、外見は太陽光パネルが上に載ったバスシェルター(屋根付きのバス待合所)のように見えるが、美学的に満足できるソリューションが不足している、とシェリー氏は言う。
その点、ソーラーボタニック・ツリーズのソーラーツリーは、その形がシンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイや、最近では20年に開催されたドバイ国際博覧会のサステナビリティー(持続可能性)パビリオンで注目を集め、美学的にも十分満足してもらえるとシェリー氏は主張する。
また高さ4.5メートルのソーラーツリーは、ドバイ国際博覧会のエネルギーツリーよりも空間効率が高いため、さまざまな公共の場に設置しやすい。
このドーム型のソーラーツリーは、日陰を提供するだけでなく、環境への取り組みをアピールするために高級感があり、目に見える製品を求めている高級ホテル、ショッピングモール、企業の本社、ビジネスパークには魅力ある商品だ、とシェリー氏は語る。
充電する
ソーラーボタニック・ツリーズのソーラーツリーの価格は1万8000ポンドから2万5000ポンドになると見られ、従来の太陽光パネルを使った電源に比べるとかなり高額だ。
発電容量は5キロワットで、低炭素ソリューションに特化した英国の非営利組織、省エネトラスト(EST)によると、5キロワットは標準的な充電ポイントの典型的な発電容量だという。しかし、この出力だと、50キロワットのバッテリーを20%から80%まで充電するのに約7時間かかる。