ボーイング製737MAX、新たな問題が発覚 一部機体を再加工へ
ニューヨーク(CNN) 米ボーイング製の航空機737MAXの製造中に新たな問題が見つかったことが6日までに分かった。まだ引き渡されていない約50機について、再加工を余儀なくされる見通しだという。
問題はボーイングの従業員に対して4日に送付されたメモの中で明らかにされた。送付したのは同社の商用機部門を統括するスタン・ディール氏。737MAXの胴体を製造し、ボーイングに供給するスピリット・エアロシステムズの従業員の1人から、機体に開ける穴についてボーイングの要求に正確に沿った形で開けられていない可能性があると通知があったという。
ディール氏はメモの中で、「通知の通りの状況だったとしても直ちに運航の安全に問題が生じるわけではなく、737機は全て引き続き安全に運航できるが、現状ではまだ引き渡されていない約50機について、再加工が必要になると考えている」と述べた。
スピリット・エアロシステムズは声明を出し、ドリルによる穴開け作業でミスが生じたことを確認。適切な修理に向けた行動に着手しており、ボーイングとも緊密に連絡を取り合っていると説明した。
ボーイングを巡っては、企業の評判に打撃を与える報道が過去5年以上にわたり相次いでいる。
直近では1月5日、アラスカ航空が運航していた737MAX9型機の胴体の一部が飛行中に吹き飛び、空港に緊急着陸していた。
これを受け、米連邦航空局(FAA)は同型機の一部の運航を一時停止。今後はボーイングの製造工程の監視方法を変更する意向も表明した。
アラスカ航空機のドアプラグが吹き飛んだ事故について、正確な原因はまだ分かっていないものの、ボーイングのデービッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は先ごろ、投資家らに対し「我々が問題を引き起こした。そのことは認識している」と述べていた。