水面のごみを飲み込む自律型太陽光発電ボート、アジアで活躍
同社は、船が障害物を回避したり、収集したものを分析したりできるアルゴリズムを開発。当局はこの分析データを使って水路へのごみの流入を食い止めるための対策を取れるようになる。
船はごみを吸い取るだけではない。クリアボットによると、同社の船は他にも数多くの「退屈で、汚く、危険な」仕事に対応できる。
タイの首都バンコクでは、湖の藻を除去している。ごみを回収するのと同じベルトコンベアシステムを使用しているが、藻が通り抜けないようメッシュの素材を細かくしている。
渡り鳥の休息地である香港のマイポー自然保護区では、人工知能(AI)モデルを使用して外来種のスクミリンゴガイの卵を除去している。
ボートには水底をマッピングしたり、水質を検査したり、サンプルを採取したりするためのさまざまなセンサーやツールを装備できる。カッターはヒヤシンスなどの外来植物を除去することができ、着脱式のブームは流出した油の清掃に役立つ。
クリアボットは、同社の船が化石燃料で動くボートに取って代わることで、さまざまな用途で海洋事業を脱炭素化させる可能性があると述べた。
クリアボットは、水域環境の改善に向けてテクノロジーを活用している唯一の企業ではない。世界中の起業家、学者、NGOが水路を清掃し、水面下の事象に関してより多くの情報を取得するイノベーションの開発を急いでいる。オランダに拠点を置くランマリンテクノロジーなどの企業も自律型廃棄物収集船に取り組んでいる。