アラスカ近海から消えた数十億匹のズワイガニ、温暖化による餓死だった

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停泊するボート=2023年6月、米アラスカ州/Joshua A. Bickel/AP

停泊するボート=2023年6月、米アラスカ州/Joshua A. Bickel/AP

(CNN) 米アラスカ州沖のベーリング海に生息していた数十億匹のズワイガニが2022年に一斉に姿を消した理由について、米海洋大気局(NOAA)は21日、ズワイガニは海水の異常な温暖化の影響で代謝が過剰になり、餓死したという調査結果を発表した。

NOAAの調査では、温暖化の影響でベーリング海の南東部が氷のない状態になる確率は、産業革命前に比べて200倍にも高まっていることが分かった。

この状況は、ズワイガニ漁に携わる漁師一人の生涯のうちに、ベーリング海の生態系が一変してしまったことを物語ると研究者は指摘する。

温暖な状況はこの先何年も続く見通しで、氷に覆われた冷たく危険な北極圏の環境はほとんどなくなると予想している。

北極圏の冷たい海に生息するズワイガニは、主に水温が2度を下回る場所に生息しているが、体の機能は12度までは保たれる。

しかし2018~19年にかけての海の温暖化はズワイガニにとって致命的だった。海水温度の上昇に伴いカニの代謝が上がったにもかかわらず、それに追いつけるだけの餌はなかった。

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