テイラー・スウィフトの「ジ・エラズ・ツアー」が終幕、経済に与えた影響は

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「ジ・エラズ・ツアー」公演中のテイラー・スウィフトさん=23年6月30日、オハイオ州シンシナティ/Taylor Hill/TAS23/Getty Images for TAS Rights Management

「ジ・エラズ・ツアー」公演中のテイラー・スウィフトさん=23年6月30日、オハイオ州シンシナティ/Taylor Hill/TAS23/Getty Images for TAS Rights Management

(CNN) 世界的な人気歌手テイラー・スウィフトさんが世界各国を回った「ジ・エラズ・ツアー」が最終公演を終えたが、世界経済にも大きな影響を与えている。

ツアーは8日、カナダ・バンクーバーで終了。スウィフトさんは世界51都市で152公演を行った。ツアーによる興行収入は推計22億ドル(約3300億円)と史上最高額を記録した。

米国では、コンサートを訪れた人たちは、プロフットボールNFLの年間王者を決める「スーパーボウル」でファンが消費したのとほぼ同額の平均1300ドルを旅行や宿泊、食事、買い物に費やした。米国旅行協会が明らかにした。しかし、スーパーボウルは1試合だけでマーケティングや宣伝の期間は2週間。一方、ジ・エラズ・ツアーは5カ月にわたって23都市を回り62回の公演を行った。

調査会社クエスチョン・プロによれば、スウィフトさんのファンは米国で推計50億ドルを支出した。米国旅行協会によれば、こうした金額は直接的な支出だけを計算に入れており、間接的な支出や入場券を持たない人たちが会場の外で買い物した金額を考慮すると消費額は100億ドルを超える可能性もある。

こうした購買力は「テイラー・スウィフト効果」の一部であり、旅行業界の専門家は「ホスピタリティー現象」と呼んだ。

繁華街では、観光客の流入により交通量が増え、客室稼働率も上昇した。スウィフトさんのファンは複数の公演が行われる都市での滞在を延長することが多く、それが地元経済の売り上げを押し上げた。

ペンシルベニア州ピッツバーグでは2度の公演が行われ、ホテルは、新型コロナ後で最高となる週末の稼働率を記録。これは史上2番目に高い週末の稼働率だった。ツアーの影響で1日の宿泊費の平均は309ドルに上昇し、市はツアー参加者から4600万ドルの直接支出を得た。ツアーに参加した人の83%はピッツバーグがあるアレゲニー郡の住民ではなかった。

「カリフォルニア・センター・フォー・ジョブズ・アンド・ジ・エコノミー」の試算によれば、ロサンゼルスで行われた夜の公演6回で、地元に3300人の雇用が生まれたほか、地元経済は収入が1億6000万ドル増加した。

ツアーは配車サービス会社にも追い風となった。リフトによれば、公演が行われた都市では乗車率が平均8.2%増加し、ルイジアナ州ニューオーリンズでは31%増加したという。

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