英ヒースロー空港閉鎖、損失は「数百億円」か 広い範囲に混乱

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シンガポール・チャンギ国際空港の出発時刻表示板。ヒースロー空港に向かうTAPポルトガル航空の便が欠航になったことが示されている=21日/roslan Rahman/AFP/Getty Images

シンガポール・チャンギ国際空港の出発時刻表示板。ヒースロー空港に向かうTAPポルトガル航空の便が欠航になったことが示されている=21日/roslan Rahman/AFP/Getty Images

(CNN) 英ヒースロー空港が21日に閉鎖された。混乱の影響は英国最大の移動拠点であるヒースローのみにとどまらない見通しで、航空業界に数億ポンド(数百億円)の損失が発生する可能性がある。

原因は空港に電力を供給する変電所の火災。航空専門家の一人によると、空の旅の混乱は数日間続く可能性があるという。21日早朝の時点で、ヒースロー空港を発着する数百便が欠航または行き先の変更を余儀なくされた。航空分析会社シリウムの推計では、「14万5000人以上」の乗客が影響を受ける可能性がある。

シンガポールを拠点とする航空コンサルティング会社エンダウ・アナリティクスの創設者、シュコア・ユソフ氏はCNNの取材に対し、今回の閉鎖による経済上の損失は「数億ポンド」に上る可能性があるとの見方を示した。

直近のデータによると、ヒースロー空港は2023年に世界で4番目に利用者が多い空港だった。昨年は過去最多となる8390万人が利用した。

ユソフ氏は、今回のような閉鎖は航空会社や旅行者にとどまらない影響を及ぼす可能性があると説明。小売業者から貨物会社、航空燃料の供給業者、空港に生計を依存する地域社会まで、空港や周辺地域の運営にたずさわる「関係者のネットワーク全体」が打撃を受けることになる指摘した。

航空会社は航空機や乗員を適切な場所、適切な時間に配置するため、綿密に調整された運航ネットワークに依拠している。今回の事態を受け、数十の航空会社が運航計画を組み直し、航空機や職員を再配置する必要に迫られている。

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