80光年先に孤独に浮かぶ浮遊惑星を発見
この10年間に多数の太陽系外の惑星が発見されたが、その多くは主星のふらつきや減光を手がかりに間接的に観測されたもので、直接撮像で観測できるものは少ない。
共同研究を行ったマックス・プランク天文学研究所(ドイツ)のニール・ディーコン氏は、「通常、直接撮像で発見された惑星の観測は非常に難しい。というのも、はるかに明るい主星のすぐ近くにいるからだ。しかし、PSO J318.5-22は恒星の周りを回っていないため、研究ははるかに容易だろう」と述べる。
この惑星の質量は木星のたった6倍。褐色わい星と呼ばれる天体を探していて見つかった。通常の褐色わい星よりも赤い光を発していたため、別の望遠鏡を使って赤外線で観測したところ、惑星であることが明らかになったという。
ディーコン氏は、「誕生間もない時期の木星型のガス巨大惑星の内部の働きについて、すばらしい知見が得られるはずだ」と述べた。