スペースX、補給船を打ち上げ ロケット回収は失敗
(CNN) 米民間宇宙開発企業スペースXは14日、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を補給する無人宇宙船「ドラゴン」を打ち上げた。ロケットを再利用するため、海上に浮かべたパッドに着陸させる実験は失敗に終わった。
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はツイッターで「打ち上げ成功。ドラゴンはISSに向かっている。ロケットは無人船に着陸したものの、衝撃が強く損壊した」と報告した。マスク氏によると、ロケットは着陸時に転倒したという。
スペースXのファルコン9ロケットは使い捨てを前提とした従来のロケットと違い、打ち上げ後に降下して垂直に着陸するよう開発された。ロケットを再利用することで宇宙への輸送コストを大幅に削減できると、同氏は主張する。今年1月に初めて着陸試験に挑んだが、この時も失敗。ロケットは傾いた態勢で落下し爆発した。
ドラゴンは1~2日後にISSにドッキングし、実験機材や宇宙専用のエスプレッソメーカー「ISSプレッソ」など計1950キロ余りの物資を届ける。約5週間後には実験試料やごみなど約1400キロを積んで、米カリフォルニア州沖の太平洋上に帰還する予定だ。
スペースXによるISSへの物資輸送はこれで6回目。今回の打ち上げは13日に計画されていたが、悪天候のため延期された。