62歳米国人女性、166キロ遠泳に挑戦 キューバからフロリダへ
キューバ・ハバナ(CNN) キューバから米フロリダ州まで約166キロの遠泳に、米国の遠泳選手ダイアナ・ナイアドさん(62)が4度目の挑戦を試みている。18日午後にキューバの首都ハバナ沖を出発した。
ボートで並走するチームによると、ナイアドさんは19日夕方までに約45キロの距離を泳ぎ、快調に進行中。唇と額、手、首をクラゲに刺されたものの、ボートのチームに「昨夜の厳しい状況に比べると、今日は水泳みたいな気分で泳げる」と話した。
ナイアドさんは出発前の記者会見で、海の状況が良好なので予定より1日早く出ると発表。「今度こそ、これが最後の挑戦だという内なるプレッシャーを強く感じている」と話していた。しかし18日夜は一晩中、荒い波に悩まされたという。
サメよけのおりは使用せず、電気バリアとダイバーチームで対応している。ゴールまでには約60時間かかる見通しだ。
ナイアドさんは1970年代、遠泳選手として多くの大会を制覇。78年に初めてキューバからの遠泳を試みたが、悪天候に見舞われて疲れ果て、半ばまで到達せずに中断した。昨年さらに2回挑戦したものの、ぜんそく発作やクラゲの刺し傷で断念していた。
ナイアドさんによると、フロリダ海峡を泳いで渡るという夢を初めて抱いたのは50年代、8歳でキューバを旅行して海岸に立った時だった。
60代になった今も体力には自信があり、「年を取ったという実感はまったくない」という。フロリダに到達して遠泳を成功させることで全米の高齢者を勇気付けたいと、ナイアドさんは話す。「もう遅いと思っていた小説を書いてみよう、アフリカの農場で困っている人々を助けに行こう、養子縁組を実行しよう。夢を実現する時間はまだある――私を見て、そんな気持ちになってほしい」という。