マレーシア航空機失踪がテーマ、映画制作準備で物議
カンヌ(CNN) 仏カンヌ国際映画祭に合わせて開催されているフィルム・マーケット(映画見本市)で、インドの監督がマレーシア航空370便の失踪をテーマにした映画を制作すると発表し、物議を醸している。
インドのルペシュ・ポール監督が制作する作品のタイトルは「The Vanishing Act」。「失踪したマレーシア航空機の知られざる物語」という副題がついている。
同監督はCNNとのインタビューで、「映画はあるジャーナリストの調査報告を基にしている。この報告はメディアに却下された経緯があり、賛否が分かれるのは確かだ。マレーシア航空機に何が起きたのか、この地球上のどこへ消えたのかという2つの質問に答えることになる」と語った。
見本市で配布された8ページのパンフレットには、「愛する者の死に復しゅうを企てた5人が飛行機を乗っ取るが、事態は意外な方向へ」「FBI(米連邦捜査局)も現れ、混沌の度合いはさらに増す」と書かれている。
フランスやロシア、英国、韓国など「世界中の映画界」からキャストを招き、スタッフにはハリウッドをリードする映像技術の専門家が複数参加するという。
現時点での映画制作は乗客の家族らの感情を傷つけるのではないかとの批判もあるが、同監督は「そのような心配は断じてないはず」と話す。出資者はインドや中国、さらにマレーシアからも集まっていて、近く正式な契約を結ぶ予定だという。