北米の映画興収、20年ぶりの低水準 新型コロナが直撃
ニューヨーク(CNN Business) 新型コロナウイルスの感染拡大が進むなか、北米の映画興行収入が20年ぶりの低水準となった。話題作の公開が延期となり、状況は悪化しそうだ。
調査会社コムスコアの試算によれば、先週の北米市場の興収は5500万ドル(約58億円)で2000年以来の低水準となった。前年同期と比較して約60%の減少だった。
調査会社イグジビター・リレーションズのシニアアナリスト、ジェフ・ボック氏は「ハリウッドがこれまで経験したことがないような前代未聞の週末だった」と指摘した。
さらに悪いことに、興収の減少は始まったばかりの可能性もある。新型コロナウイルスの影響で、新作の封切が延期となっているほか、映画館も収容人数を削減したり閉鎖したりしたことで入場券の売り上げは引き続き落ち込む可能性が高い。
ディズニーの実写版「ムーラン」は3月の公開が予定されていたが延期となった。スパイ映画「ジェームズ・ボンド」シリーズの最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」も4月10日に公開が予定されていたが延期となっている。こうしたことから4月の興収も厳しい状況となりそうだ。