有名シェフが100万ドルの賞金獲得、全額を飲食店従業員に寄付 米
(CNN) 米有名シェフのデイビッド・チャン氏が人気クイズ番組「フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア」に出演し、セレブとして初めて100万ドル(約1億400万円)の賞金を獲得した。同氏はこの全額を、新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店従業員のために寄付すると申し出た。
チャン氏は人気レストランチェーン「モモフク」の創業者。11月29日の番組に出演して順調に勝ち進んだが、最後の問題に苦しみ、司会のジミー・キンメル氏から「今までこれを取りに行った(セレブは)誰もいなかった」「みんな身を引いた」と迫られていた。
問題は、ホワイトハウスに初めて電気を敷いた大統領は誰だったかという内容。チャン氏は友人でESPN記者のミナ・カイムズ氏に電話して、「ベンジャミン・ハリソン大統領」と回答した。実はハリソン氏が大統領だったかどうかさえ知らなかった。
すると歓声が巻き起こり、100万ドルの巨大小切手を持ったディレクターがステージに登場。チャン氏は椅子から飛び上がった。チャン氏の勝利だった。
チャン氏は以前から、飲食業界で働く人のための救援組織「サザンスモーク基金」に寄付したいと思っていたという。最後の質問への回答を見送っていた場合、獲得できた賞金は約50万ドル。チャン氏はその全額を失うリスクと引き換えに、賞金を2倍にする賭けに出た。
各州が新型コロナウイルス対策の外出制限に踏み切る中で、レストランやバーは持ち帰りやデリバリーなどの営業を認められているが、閉店や休業を余儀なくされる店も多い。
チャン氏は29日、ツイッターに「政府が飲食店で働く人を助けようとしない以上、私たちが助けるためにできることをしなければならない」と書き込んだ。
サザンスモークは、チャン氏の寄付によって飲食業界で働く500人を支援できると見込んでいる。