革新的な超高層ビルや色鮮やかなガラスを使用した建物の設計で知られる建築家のシーザー・ペリ氏が死去した。92歳だった。
ペリ氏のビジネスパートナーが21日、ツイッターで同氏の死去を明らかにした。
ペリ氏はアルゼンチン出身。建築事務所のウェブサイトによると、これまでのキャリアで300を超える賞を受賞し、13の名誉学位を授与されている。

クアラルンプールの超高層ビル、ペトロナス・ツインタワー/AFP/AFP/AFP/Getty Images
代表作は、米カリフォルニア州ウェストハリウッドにあるカラフルなパシフィック・デザイン・センターやマレーシアの首都クアラルンプールにそびえる超高層ビル、ペトロナス・ツインタワーなど。

カリフォルニア州にあるパシフィック・デザイン・センター/RobynBeck/AFP/Getty Images
米ニューヨークのワールド・フィナンシャル・センターも手掛けた。この建物は現在、ブルックフィールド・プレイスと呼ばれている。

ブルックフィールド・プレイスに名称を変更したニューヨークのワールド・フィナンシャル・センター/VW Pics/Universal Images Group Editorial/Universal Images Group via Getty
ペリ氏の功績は建物の設計そのものにとどまらない。米イエール大学スクール・オブ・アーキテクチャーの学長を1977年から84年まで務め、自身の建築手法に関する著書を複数執筆するなど、後進の育成にも力を注いだ。
建築批評家のポール・ゴールドバーガー氏は、ペリ氏について「温かみがあり、親切な人で、生き方や仕事を通じ周囲に大きな影響を与える存在だった。建築家としての威厳と創造性に満ちあふれ、最近のどの建築家にも負けない精力的な活動によって、超高層ビルの形態を進化させた」と称賛した。