Architecture

仏ノートルダム大聖堂、鐘の音再び 19年の大規模火災以来

パリのノートルダム大聖堂=24年10月

パリのノートルダム大聖堂=24年10月/Bertrand Guay/AFP/Getty Images

(CNN) 仏パリのノートルダム大聖堂が大規模火災で大きく損壊してから5年あまり。歴史的な大聖堂に設置された鐘の音が、再び響き渡った。

鐘の設置を監督したアレクサンドル・グジョン氏によると、8日朝、大聖堂の鐘のうち8個が2019年4月以来となる音色を響かせた。

グジョン氏はCNNの取材に「今朝の鐘の音を聞けて、とても感動的だった」と振り返り、鐘の設置プロジェクトには1年半かかったと言い添えた。鐘の音は「大規模プロジェクトの集大成」だという。

北の鐘楼に設置された修復済みの鐘8個は8日朝、一斉に鳴らされた。来月予定されるノートルダム大聖堂の一般開放再開を前にした、技術テストの一環だった。

  
      
ノートルダム大聖堂に再び鐘の音 

7日には新たな鐘3個も市民にお披露目され、大聖堂に取り付けられた。

3個のうち最大の鐘は、パリ五輪の大会組織委員会によって寄贈されたもの。この鐘は今年夏に開催された五輪の期間中、フランスの国立スタジアム「スタッド・ド・フランス」で選手の勝利や記録更新に合わせて鳴り響いていた。

パリ五輪大会組織委員会のトニー・エスタンゲ会長は仏放送局BFMに対し、「この鐘がもう一度鳴り、ノートルダムの中心で第2の命、永遠の命を得ているのを見るのは、我々にとって非常に大切なことだ」と語った。

ノートルダムの鐘の復元は重要な節目となる。大聖堂のオリビエ・リバドー・デュマ司祭によれば、鐘を鳴らすのはミサで「最も重要」な瞬間。やはりBFMの取材に答えたデュマ氏は、「これは愛の勝利を祝うものだ。希望が常にあるという証しだ」と説明した。

 作業員が北の鐘楼の8個の鐘のうちの一つ「マルセル」に鐘の舌を取り付ける様子=9月/Ed Jones/AFP/Getty Images
作業員が北の鐘楼の8個の鐘のうちの一つ「マルセル」に鐘の舌を取り付ける様子=9月/Ed Jones/AFP/Getty Images

築850年の大聖堂は2019年、数時間続いた壊滅的な火災にのみ込まれた。

捜査員はまだ火災の原因を断定していないものの、事故だったとみられている。フランス検察によると、あり得る説としては、たばこの燃えさしや電気系統の不具合が出火原因になった可能性が考えられる。

2019年の火災で立ち上る炎や煙/Hubert Hitier/AFP/Getty Images
2019年の火災で立ち上る炎や煙/Hubert Hitier/AFP/Getty Images

原文タイトル:Notre-Dame’s bells ring out for the first time since the devastating 2019 fire(抄訳)

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