画家のフィンセント・ファン・ゴッホとポール・ゴーギャンがそろって文章を書いた唯一のものとみられる手紙が16日にパリで競売にかけられ、21万ユーロ(約2500万円)で落札された。
手紙は同じく画家のエミール・ベルナールに宛てられたもの。ゴッホとゴーギャンが4ページにわたって手書きで文章をつづっている。書かれたのは1888年11月で、ゴッホが「ファンゴッホの寝室」などのよく知られた作品を生み出した後のことだった。
ゴッホの代表作のひとつ「ファンゴッホの寝室」/Fine Art/Corbis Historical/Getty Images
手紙はフランス・アルルで書かれた。ゴッホは同年の2月からアルルに滞在していた。手紙が書かれた時期は、ゴーギャンもアルルを訪問したころで、2人は2年前にパリで初めて顔を合わせていた。
手紙の内容はゴッホのゴーギャンに対する印象から始まっている。そのほか、売春宿を訪れたことや、新しい画家の組合を設立する意図などについて書かれている。
競売前に撮影された手紙/Chrstophe Archambault/AFP/Getty Images
この日の競売では、ゴーギャンが妻や詳細不明の恋人に宛てた手紙も出品された。また画家のマルク・シャガールが絵を描きこんだノートも競売にかけられ、予想を上回る19万1000ユーロで落札された。