（ＣＮＮ） 人気スーパーヒーロー「スーパーマン」が初めて登場した漫画本「アクション・コミック」の第１号が４日、競売にかけられ、漫画本では史上最高額となる６００万ドル（約９億円）で落札されたことがわかった。競売を手掛けたヘリテージ・オークションズが明らかにした。
ヘリテージ・オークションズはこの漫画本について、「これまで出版された漫画本の中で最も重要かつ影響力があるもの」と指摘。世界に初めてスーパーマンを送り出した漫画本は８６年前にわずか１０セントで発売された。
ヘリテージ・オークションズのバリー・サンドバル副社長は競売前、声明で、「スーパーマンとアクション・コミックの第１号がなければ、コミックの黄金時代があったのか、もしくは、メディアが今日のようなものになっていたのかは誰にもわからない」と述べた。
この漫画本は年月にもかかわらず、色彩が豊かで、上部にわずかなすれがあるだけで非常に良い状態を保っていた。ヘリテージ・オークションズによれば、修復されていない、より良い状態のものは他に２冊しか存在しておらず、当初印刷された２０万部のうち現存しているのはわずか１００部にとどまるという。
落札された漫画本は年月にもかかわらず、非常に良い状態を保っていた/Heritage Auctions
物語は友人だったジェリー・シーゲルとジョー・シャスターが手掛けた。自分の星の破壊から逃れるために地球に送られた異星人の子どもとしてのスーパーマンの出自を明らかにしたほか、スーパーマンの恋の相手であるロイス・レインも登場する。
ヘリテージ・オークションズによれば、この特別な号の価値は高く、ばらばらのページに１枚で最高６万ドルの値が付いたこともある。他の複製も記録的な高値で取引されている。２０２１年に３２５万ドルで落札されたものは当時の漫画本の落札額としては最高額を記録した。
ＣＧＣコミックスによれば、同年の後半に「スパイダーマン」が初登場した漫画本が３６０万ドルで落札され、漫画本の落札額として史上最高額を記録。さらに、２２年に相対売買でスーパーマンの登場する「スーパーマン＃１」が５３０万ドルで落札され、史上最高額を更新した。
スーパーマンは初登場以来、米国のポップカルチャーの中でも最も認知度が高く、不朽のキャラクターのひとりとなり、大ヒット映画をはじめ、書籍、玩具、チューインガムの題材にさえなっている。
