今年のミス・イングランドのファイナリストに1人、一切メーキャップをせず出場する女性がいる。同コンテストの100年近い歴史の中でも初めてのことになる。
20歳のメリッサ・ラウフさんは、ロンドン南部出身の大学生。22日に行われたミス・イングランドのセミファイナルには素顔で出ると決めて臨み、勝ち抜いた。来る10月には優勝を懸けてファイナルに挑む。
「自分にとって大きな意味がある。女の子の多くがあらゆる年代でメーキャップをするのは、そうしなくてはならないという圧力を感じてのことだと思うから」。英紙インディペンデントとのインタビューで、ラウフさんはそう語った。
「自分の肌に納得しているなら、メーキャップで顔を隠してしまう必要はない。足りない部分があっての自分だし、それでこそ誰もが唯一無二の存在になれる」(ラウフさん)
ラウフさんが出場するミス・イングランドのファイナルは10月に開催される/Kam Murali
年少のころからメーキャップを始めていたラウフさんだが、コンテストではその習慣を控えようと決めていた。
「自分が美しさの基準を満たしているとは全く思わなかった。最近になって自分の肌なら美しいと納得できた。だからメーキャップなしで出場することを決めた」と、ラウフさんはインタビューで説明した。
5月にはインスタグラムに自撮り画像を投稿。ミス・イングランドの「素顔」ラウンドからのもので、「少しの染みや不完全さは受け入れる」と書き添えた。
CNNはラウフさんにさらなるコメントを求めている。
「少しの染みや不完全さは受け入れる」と語るラウフさん/Kam Murali
ミス・イングランドを統括するアンジー・ビーズリー氏は26日の声明でCNNに対し、「『素顔のトップモデル』ラウンドを2019年に導入した。参加者の大半が高度に編集された画像を送ってくるためだ。そうした画像は化粧の量が多いので、メーキャップに隠れたその人本来の姿を見たかった」と述べた。
運営側によると、ラウフさんは10月に開かれるファイナルにも再び素顔で望む考えだという。
「ラウフさんの健闘を祈っている。他の参加者が全員メーキャップを施す中で非常に勇気ある行動だ。それでも彼女は、若い女性たちに向けて重要なメッセージを送っている」(ビーズリー氏)