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ミスUSAとティーンUSAの母2人が発言 虐待やいじめの指摘も

ミス・ティーンUSAのウマ・ソフィア・スリバスタバさんと、ミスUSAだったノエリア・ボイトさん

ミス・ティーンUSAのウマ・ソフィア・スリバスタバさんと、ミスUSAだったノエリア・ボイトさん/Chance Yeh/Getty Images

(CNN) 今年のミスUSAだったノエリア・ボイトさんとミス・ティーンUSAのウマ・ソフィア・スリバスタバさんが、辞退を決めてから数日。2人の母親が、主催団体との秘密保持契約で制約を受けているという本人たちに代わって口を開いた。

ウマ・ソフィアさんの母バーバラ・スリバスタバさんは14日、ノエリアさんの母ジャクリーン・ボイトさんとともに米ABCテレビの番組「グッド・モーニング・アメリカ」に出演し、「あの子たちの夢見た仕事が、実は悪夢だと分かった」「こんな茶番を続けるわけにはいかない。あの子たちは辞退し、一生の夢だった栄冠と全米トップの座を手放した。2人はどうして手放そうなどと決めたのか」と話した。

先週ミスコン界を騒然とさせた辞退劇以降、母親たちがこの件について公に語ったのは初めて。ミスUSAとティーンUSAが辞退するという前代未聞の事態は、立て続けに起きた。ウマ・ソフィアさんはインスタグラムに、自分の価値観が主催団体の価値観とは「もはや合致しない」と書き込んだ。ノエリアさんは自身の心の健康を理由に挙げたが、長文のなぞめいた声明の1~11文目に「I am silenced(私は口を封じられている)」というメッセージが隠されていたとみられる。

ジャクリーンさんは番組の中で、ノエリアさんがしのばせたとされるメッセージは意図的だったのかと問われ、返答を避けた。だがノエリアさんが口封じされたと思うかという質問には「今も封じられているし、この契約が解除されない限り一生封じられたままだろう」と答えた。

バーバラ・スリバスタバさんとジャクリーン・ボイトさん=14日/ABC Good Morning America
バーバラ・スリバスタバさんとジャクリーン・ボイトさん=14日/ABC Good Morning America

CNNは11日、ボイトさんが主催団体に提出した辞退届の書簡を入手した。そこでは「いじめ」が横行する「有害な労働環境」など、ミスUSAのレイラ・ローズ最高経営責任者(CEO)に対するさまざまな問題が暴露されていた。

ノエリアさんは書簡で、ローズ氏が「恐怖と支配の文化を積極的に築いている」と指摘。それは女性の活躍を促す「エンパワーメント」の対極に位置し、将来の優勝者や職員たちにとって危険な風潮だと主張した。一例として、ローズ氏がボイトさんの遠征に適切な施設やきちんとした担当者を手配しなかったため、フロリダ州サラソタのパレードでは車の中に見知らぬ相手と2人きりで取り残され、性的な嫌がらせを受けたと書いている。嫌がらせをした男性の名前は明かされていない。

ジャクリーンさんは当時、サラソタに同行していた。番組で語ったところによると、この一件の直後にノエリアさんと顔を合わせた。

「ノエリアが憔悴(しょうすい)した様子だったので『どうしたの』と尋ねたら、『お母さん、車に乗って』と言われた」「その男性はノエリアに『金を持っている年配の男に興味があるか』と話しかけ、とてもとても不快な思いをさせた」と、ジャクリーンさんは振り返る。

ジャクリーンさんによると、ローズ氏からの謝罪はなかった。ノエリアさんは書簡の中で、ローズ氏から「人前に出た時に人々があなたに向かってとやかく言うのを止めることはできない」「残念ながら、これは役割の一環」と言い渡されたと訴えている。

第72回ミス・ユニバース世界大会に出場したボイトさん=11月、サンサルバドル/Hector Vivas/Getty Images
第72回ミス・ユニバース世界大会に出場したボイトさん=11月、サンサルバドル/Hector Vivas/Getty Images

バーバラさんも、2人がミス在任中に「ひどい扱いを受け、虐待され、いじめられて追い詰められた」と話した。

ジャクリーンさんはミスUSAを傘下に持つミス・ユニバース機構に対し、「私たちと対話するか、謝罪してほしい」と呼び掛けた。同機構はタイのエンターテインメント企業、JKNグローバルグループの子会社で、この1週間沈黙を続けている。

ミスUSAとミス・ユニバース機構にコメントを求めたが、今のところ返答はない。CNNは10日にもコメントを求めたが、返答を得られなかった。

2人の母親は当面、ミスコンテストの参加希望者に向け、ミスUSAとかかわりを持つのは気を付けたほうがいいと警告している。15日には、ミスUSAの大会で準優勝したハワイ州のサバンナ・ガンキウィッツさんが式典でミスの座を引き継ぐ見通し。だがミス・ティーンUSAは、昨年準ミスに選ばれたニューヨーク州のステファニー・スキナーさんがインスタグラム上で引き継ぎを辞退する声明を出し、後任は決まっていない。CNNは3位のペンシルベニア州代表、マギー・ロスさんにミス・ティーンの座を受け入れるかどうか問い合わせているが、今のところ何の発表もない。

ジャクリーンさんは「ノエリアとウマ・ソフィアさんに何が起きたか見てほしい。今は参加に適した時期ではない」と述べた。

さらに「ほかの家族や娘たちに、私たちと同じ経験だけはさせなくない」と語った。

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