2020年東京五輪の開会式がちょうど1年後に迫った24日、選手らに授与されるメダルのデザインが発表された。
デザインの公募には全国の学生やプロのデザイナーら400人以上が応募し、その中から川西純市さんの作品が選ばれた。川西さんは、「一生の記念に」と応募したデザインが選ばれるとは夢にも思わなかったと話している。
直径8.5センチの曲線的なデザインで、表面には従来の規定に従い、ギリシャ神話の勝利の女神「ニケ」が描かれている。
表面には、勝利の女神ニケが/Courtesy Tokyo 2020
素材は金メダルが純銀に金メッキ、銀メダルが純銀、銅メダルが銅と亜鉛。東京2020組織委員会が2017年4月から今年3月まで「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」と称して使用済みの携帯電話など電子機器を回収し、金属を集めた。
回収された電子機器は約7万9000トン、携帯電話は600万台を超えた。金32キロ、銀3500キロ、銅2200キロが集まり、五輪とパラリンピックのメダル約5000個分を全てまかなえることになった。
プロジェクトを通じて32キロの金が集まった/TANAKA Precious Metals
タモ材を使ったメダルケースや、組市松紋を取り入れたリボンも同日発表された。
タモ材を使ったメダルケース/Courtesy Tokyo 2020
デザインの審査員長を務めた宮田亮平文化庁長官は「メダルとリボンのバランスがとてもいい」「世界一のデザインだ」と胸を張った。