(CNN) アップルと聞いて真っ先に思い浮かぶものといえば、スニーカーではなく次々に登場する革新的なテクノロジーの方だろう。
だが「超レア」なアップル純正スニーカーが現在、サザビーズのオークションで売りに出され、現在のどのアップル製品をも上回る5万ドル(約700万円)の値が付いている。
スニーカーは白地で中央のタンの部分と側面にアップルのレインボーのロゴをあしらったデザイン。1990年代半ば、全米セールス会議で同社の従業員に進呈するため特注で製作された。
「一般に届くことのなかったこの特別なスニーカーは、現存するスニーカーの中で最も知られていない存在の1つ」とサザビーズはカタログに記載している。
アップルがスニーカーを製造するのは異例だが、同社は1986年、「アップルコレクション」と名付けた衣類やアクセサリーのシリーズを発売していた。同年発行されたカタログによると、シリーズ商品にはマグカップ、傘、バッグ、キーリング、さらにはセイルボードなどもあり、全てにアップルのレインボーのロゴをあしらっていた。その前年には2万2000人が同社からアップルのシャツを購入した。
スニーカーは箱とともに赤いひもが付属する/Courtesy Sotheby's
こうした製品は「ホワイトレーベル製品」と呼ばれ、例えばラミーやホンダ、ブラウンといった他社が製造して、アップルが自社のブランドとロゴを付けて販売している。
サザビーズによると、スニーカーは箱入りの新品でサイズは10.5。赤い靴ひもが付属する。ただし、靴底の中央やのりの周りが黄ばんだり、つま先の部分に薄い染みがあるなど、多少の経年劣化がみられるという。
目を見張るほどの値段が付いたアップルのビンテージ商品が売りに出されたのは、ここ数年で初めてではない。
2007年に発売された初の「iPhone」は、先月開かれたオークションで、主催者の予想を大幅に上回る19万ドル超で落札された。アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏が愛用した古いビルケンシュトックのサンダルは、22年11月のオークションで20万ドルの値が付いた。