ティックトック親会社の従業員、記者のデータに不正アクセス 広報が確認
ニューヨーク(CNN) 動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の広報担当者は22日、親会社バイトダンスが記者2人の個人情報に不正アクセスした従業員4人を解雇したことを確認した。
不正アクセスを受けたのは英紙フィナンシャル・タイムズと米バズフィードの記者。バイトダンスによると、従業員がメディアへのリークについて調査していた際、記者2人の持つティックトックのアカウントに不正アクセスがあった。
関与した従業員は米国の2人と中国の2人で、外部の法律事務所による調査の後に解雇されたという。ティックトックとバイトダンスの最高経営責任者(CEO)が22日、従業員へのメールでそれぞれ明らかにした。
広報によると、不正アクセスを受けた個人情報にはIPアドレスが含まれる。IPアドレスからはユーザーの位置情報が分かる。
ティックトックの周受資CEOは従業員宛てのメールで、「(不正アクセスに)関与した者は自分たちの権限を悪用してユーザーデータを入手した」「これは容認できない」としている。
米国ではティックトックを巡り、中国とのつながりから安全保障上の懸念を指摘する声が上がっており、不正アクセスの発覚でさらに厳しい視線が注がれそうだ。
バズフィードは今年、一部の米国人ユーザーのデータが中国から繰り返しアクセスを受けたと報道。従業員1人の話として、「中国では全てが見られている」と報じた。ティックトックは中国の一部の従業員が米国人ユーザーのデータにアクセスしたことを認めたものの、中国から誰がアクセスできるかは米国のセキュリティーチームが判断するとしている。