トランプ氏のSNSがナスダック上場、一時56%急騰
ニューヨーク(CNN) ドナルド・トランプ前米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」の運営会社が26日、米ナスダック市場に上場した。トランプ氏傘下の企業の上場はほぼ30年ぶり。
上場したのはトゥルース・ソーシャルを運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ。「DJT」のティッカーシンボルで取引を開始した。
株価は取引開始直後に約56%急騰して78ドルをつけ、激しい変動を理由に取引が一時停止された。その後は70ドル前後で推移し、16%高の57.99ドルでこの日の取引を終えた。
それでも時価総額が一時110億ドル(約1.6兆円)に迫ったことについて、専門家は現実とかけ離れていると指摘している。
トランプ・メディアと合併した受け皿会社のデジタル・ワールド・アクイジションは、今年に入って200%あまり上昇しており、取引が完了した25日は35%急騰していた。
トランプ・メディアは現金を使い果たし、損失がかさみ、トゥルース・ソーシャルの利用者は減少している。
新規株式公開(IPO)に詳しいフロリダ大学のジェイ・リッター教授はトランプ・メディアについて「根本的なビジネスに大した価値はなさそうに見える。同社が高収益の大企業になる形跡はない」「合併で得た利益を使い果たせば、株価は最終的に2ドルまで下がり、それを下回る可能性さえある」と指摘した。
それでも目を見張るような時価総額は、7900万株を保有するトランプ氏にとって大きな追い風となる。