中国人の海外旅行客、世界全体の1割に 支出額は過去最高
ロンドン(CNNMoney) 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は24日までに、中国人観光客が世界各地の旅行先で使った金額は昨年約2150億米ドル(約24兆3000億円)に達する過去最高額を記録したと報告した。2014年比では53%以上の激増。
この金額は中東カタールの年間の国内総生産を上回る水準。WTTCと中国国家旅遊局によると、海外旅行に昨年出掛けた中国人観光客の総数は過去5年間で約1億2000万人と倍以上となった。世界規模で見た場合、海外旅行する10人のうちの1人が中国人になる計算。
WTTCのデービッド・スコーシル最高経営責任者(CEO)はCNNMoneyの取材に「中国人の海外旅行客の増加ぶりは驚くべき水準」とし、中間層入りの国民の増加を反映していると分析した。
スコーシル氏によると、中国人は世帯所得が約3万5000ドル(約396万円)になると海外旅行を始める傾向がみられる。2003〜13年の間にこの所得規模を超えた世帯数は約2100万で、23年までには新たに6100万世帯が加わる見通し。