ロシア革命100年、モスクワでレーニンの遺体と出会う
レーニンの遺体の運命は長年、政治的な議論の的になってきた。自由民主党の議員やプーチン大統領が所属する与党・統一ロシアはこのほど、埋葬の実現に向けた法案を提出。これは支持が集まらず、廃案となった。
プーチン政権の広報アドバイザーを務めたこともあるアンガス・ロクスバラ氏は、レーニンの運命に関与することに対するプーチン氏の消極的な姿勢が霊廟の保存につながる可能性もあると指摘する。
「プーチン氏はロシア人の大半がこの問題に大して関心がないことを知っている。そのため、レーニンの遺体の撤去をめぐり大規模な抗議行動が発生するか、あるいはレーニンが今の場所に残った場合に多少の不満が生じるかという選択肢に直面した場合、プーチン氏にとっては単に現状を維持することが最も簡単だ」
ロシア人を結束させる目的ではプーチン氏はむしろ、第2次世界大戦のような異論の余地のない国家的勝利に焦点を当てている。