中国、5年内に米国抜き最大の航空市場へ IATA予測
シアトル(CNNMoney) 定期航空会社の団体「国際航空運送協会(IATA)」は29日までに、中国が今後5年内に米国を抜いて最大の航空市場に浮上するとの見通しを示した。
将来の航空市場を予測する年次の報告書で述べたもので、国内や出入国の輸送人員数を基にしている。世界規模での航空乗客は2036年までに78億人に達すると予想。今年の推定40億人からほぼ倍増となる。
また、今後20年間内の新たな乗客の半分はアジア地域で誕生するとし、世界の航空市場の重心は米国や欧州からアジアなどに移ると予想した。
中国は22年までに米国を上回る航空市場に成長するとし、これまでの予想より2年早い逆転としている。中国の各航空会社は近年、国際線進出を急速に広げている。
IATAによると、航空市場の規模で現在3位の英国は5位に後退し、25年にはインド、30年にはインドネシアに抜かれる。このアジア2カ国は格安航空の台頭もあり、旅客機調達では首位を争っている。
タイとトルコが上位10カ国内に上昇し、この一方でフランスとイタリアは11位と12位にそれぞれ下落すると予測。
米航空機製造大手のボーイングは中国は今後必要とする新たな旅客機などは7200機以上とし、1兆ドル(約114兆円)以上の商談の好機になると見ている。同社や欧州エアバスなどは中国内で工場新設する動きを強めている。