マラリア予防ワクチンで「画期的成果」、米衛生研など
(CNN) 米国立衛生研究所(NIH)などの研究チームは8日、蚊が媒介するマラリア予防ワクチンの臨床試験で画期的な成果が出たと発表した。
臨床試験では被験者数十人に、2011年10月から12年10月にかけてワクチンを数回にわたって静脈内投与した。その結果、ワクチンを5回投与した6人は全員が、マラリアの原因となる寄生原虫の熱帯熱マラリア原虫にさらされても発症しなかったという。研究チームはこの結果について、マラリアワクチンの臨床試験として初めて100%の確率で感染を予防することに成功したとしている。
一方、ワクチン投与が4回だった9人の中では3人が発症した。ワクチンを投与しなかった被験者は12人中11人が発症したという。
ワクチンは米製薬会社のサナリアが開発したもので、熱帯熱マラリア原虫に放射線を照射し、凍結させて製造した。臨床試験はNIHや米陸軍、海軍などの研究機関が実施。特許はサナリアが保有している。