医療器具で8人がヤコブ病感染の可能性 米
(CNN) 米ニューハンプシャー州衛生局は4日、医療器具の汚染が原因で、患者8人が難病のクロイツフェルト・ヤコブ病に感染した可能性があると発表した。
発表によると、同州マンチェスターの病院で患者の神経外科手術に使われた器具から、クロイツフェルト・ヤコブ病の原因となるプリオン蛋白(たんぱく)が見つかった。通常の滅菌措置ではプリオン蛋白を除去できなかったという。この患者はその後死亡し、クロイツフェルト・ヤコブ病かどうかを確認するため、専門機関で解剖が行われている。
感染した可能性がある8人については、クロイツフェルト・ヤコブ病の症状がないかどうかを見守っている。病院側によれば、「感染のリスクは極めて低い」という。
一般の人や、同病院にかかっている患者や職員などに危険が及ぶことははないと当局は強調している。
同様の事態はアトランタで2004年にも発生し、この時は患者98人に感染の可能性があるとされた。米疾病対策センター(CDC)によると、医療器具の汚染が原因とみられるクロイツフェルト・ヤコブ病の発症例は、1976年以来確認されていない。
クロイツフェルト・ヤコブ病に感染すると認知症などの初期症状が表れ、急激に容体が悪化して死に至る。米国での患者数は年間400人未満だという。