ニューオーリンズ元市長、汚職で禁錮10年 契約巡り癒着
(CNN) 米司法省は10日までに、米南部諸州を2005年8月に襲った大型ハリケーン「カトリーナ」で大規模被害を受けたルイジアナ州ニューオーリンズ市のレイ・ネーギン元市長が収賄容疑などで禁錮10年の判決を受けたと発表した。
地方裁判所は、元市長に対し税務当局に当たる米内国歳入庁(IRS)に8万4264ドル(約860万円)の返還も命じた。
カトリーナがもたらした被害は、米国史上最悪の自然災害とされ、同被告は市内の広範な地域が浸水したニューオーリンズ復興に奮闘する市長として注目を集めていた時期もあった。
ネーギン被告は今年2月の陪審裁判で、市長在任時代などに市が絡む事業で数十万ドル単位の賄賂を受け取り、契約を求める実業家に便宜を図った罪で有罪評決を受けていた。罪名21件のうち、20件で有罪と認定された。
元市長は陪審評決の後も、無罪を主張し続けている。
一方、検察側は裁判で元市長は一連の汚職事件の首謀者と断定。昨年1月の起訴では、小切手、現金や電子送金などによる20万ドル以上の収賄の詳細を暴露した他、家族が受けた実業家らからの厚遇を指摘。ハワイへの休暇旅行、ジャマイカへのファーストクラス航空券、自家用ジェット機や携帯電話サービスなどの利益供与を受けたと主張していた。これらの見返りに実業家らは同市関連事業で500万ドル以上の契約を獲得していたとも説明していた。