米大統領選、共和党はトランプ氏優勢も問題発言のリスク露呈
ワシントン(CNN) 次期米大統領選の共和党候補指名争いに出馬を表明している不動産王のドナルド・トランプ氏が、共和党支持者らの間でトップの支持率を得ていることが、米紙ワシントン・ポストとABCニュースの共同世論調査で明らかになった。ただ調査の終盤で、党重鎮のマケイン上院議員に対する問題発言が支持率低下を招いた可能性がある。
調査は16~19日、全米の成人1002人を対象に実施された。このうち共和党の登録有権者と同党寄りの無党派層は計341人だった。
共和党の候補者ではトランプ氏が24%と、最も高い支持率を記録。続いてスコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事が13%で2位、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が12%で3位とほぼ並んでいる。
しかしトランプ氏は18日、アイオワ州の集会で、マケイン氏を「ベトナム戦争で捕虜になったおかげで英雄扱いされている」と批判して反発を招いた。翌19日に実施した聞き取り調査ではトランプ氏の支持率が急落し、10%を割る結果となった。
また共和党支持者のうち、トランプ氏の考え方が党の価値観を反映していると答えた人は34%にとどまり、そうでないとの回答が54%を占めている。
トランプ氏が共和党候補に指名された場合、本選挙で同氏に投票しないと言い切る同党支持者は31%に上った。これはブッシュ氏に対して本選挙で投票しないとした回答の2倍程度に相当する。