米大統領選、民主党が初の討論会 移民や安全保障めぐり論戦
(CNN) 米民主党は26日、2020年大統領選挙に向けた初の候補者討論会を開いた。討論会は2日連続で行われる予定で、この日の登壇者は移民問題や国家安全保障をめぐり激しい議論を交わした。
移民危機が影を落とす中、討論会ではテキサス州を地盤とするジュリアン・カストロ元住宅都市開発庁長官とベト・オルーク前下院議員が応酬を繰り広げた。
亡命申請する移民への就任初日の対応を問う質問に対し、オルーク氏は、米入国を試みて今週溺死(できし)したエルサルバドル人親子の写真に触れ、「父娘を追い返すことはしない。2人を受け入れ、我が国の亡命法に従う」と述べた。
続けて「壁を建設したり、子どもをおりに入れたりはしない。(親子)再会のために費用を惜しまない」と言いかけたところで、カストロ氏が繰り返し発言をさえぎり、越境をめぐるオルーク氏の過去の立場を問題視した。
カストロ氏は、子どもを家族から引き離す根拠となっている法律条項に言及。同条項の撤廃を求めてきた登壇者もいるが、オルーク氏の立場は違ったと指摘した。
さらに、ハワイ州選出のトゥルシ・ギャバード下院議員とオハイオ州選出のティム・ライアン下院議員がアフガニスタン戦争の戦略をめぐりやり合う場面もあった。
ギャバード氏は、テロ対策目的でのアフガン関与が必要だとするライアン氏の主張に異議を唱え、「アフガンの状況は戦争開始時から改善していない」と述べた。
これに対し、ライアン氏は「関与を望むわけではない」としつつ、米軍が撤退すれば反政府勢力タリバーンによるテロリストへの支援を許すことになると反論した。
登壇者の顔ぶれは民主党全国委員会の基準を満たした候補者の中からNBCテレビがくじで選出した。