トランプ氏が集会開催の米タルサ市、コロナ感染者急増
(CNN) トランプ米大統領が2週間あまり前に屋内アリーナで選挙集会を開いたオクラホマ州タルサで、新型コロナウイルスの感染者が急増していることが分かった。地元保健当局幹部が8日、記者会見で明らかにした。
これによると、感染の報告は今週に入って増加し、2日間で500人近い新規患者が出る状況となっている。現在の傾向を基に判断すると、感染者は今後さらに増える見通しだという。
一方、6月28日から7月4日にかけての週には、感染者は2割減少していた。
地元保健当局は8日、266人の新規感染者を報告。これによりタルサ市がある郡での累計感染者は4571人となった。米ジョンズ・ホプキンス大学によると、オクラホマ州での感染者は1万7894人、死者は452人。
感染者の急増は先月20日の選挙集会が原因かとの質問に、保健当局幹部は、2週間あまり前の時期には複数の大型イベントが行われていたと説明した。
ハーバード大学医学部によると、新型コロナウイルスは感染から症状発症までの潜伏期間が長い。潜伏期間はおよそ3~14日で、通常は「曝露(ばくろ)から4~5日以内」に症状が現れるという。
トランプ陣営の報道責任者、ティム・マートー氏はCNNの取材に対し、街路での「略奪や暴動、抗議」に大勢が参加したが、これについては何の衛生対策も取られていなかったと指摘。メディアはこうした行動が感染者増につながった事実はないと報じていたと述べた。
一方、大統領の選挙集会は18日前の出来事である上、参加者の検温やマスク配布、手指消毒剤の準備といった対策も徹底していたと述べ、「大規模集会をめぐるメディアの関心がトランプ氏の集会ばかりに終始していることは明白だ」としている。