スーパーボウル集団観戦で感染拡大の恐れも、米当局が警鐘
(CNN) 「スーパーボウル・サンデー」を「スーパースプレッダー・サンデー」にしてはならない――。7日の米プロフットボールリーグ(NFL)王者決定戦、スーパーボウル開催に合わせて、米公衆衛生当局が視聴者に対し、新型コロナウイルス対策の徹底を呼びかけた。
米国では新規の症例数や入院者数が全体的に減少傾向にある。しかし別世帯の人たちが個人宅に集まってスーパーボウル観戦に熱中すれば、たちまちこの状況が反転しかねないと専門家は危惧する。
ケンタッキー州のスティーブン・スタック公衆衛生局長は「個人宅に人が密集すれば、この疾病は極めて効率的に感染が広がる」「変異株が出回る中で、今、この疾病を拡散させる余裕は我々にはない」と強調した。
ニューヨーク州のアンドルー・クオモ知事も「本能的には一緒にお祭り騒ぎをしたいと思うかもしれないが、調子に乗ってはならない」とくぎを刺し、「私たちはウイルスを抑え込む効果があると分かっている行動を続けなければならない。マスクを着け、ソーシャル・ディスタンシングを守り、集まりは避けること」と促した。
英国で発見された変異株は、米国でも急速に感染を広げている。一方で、新規の症例数や入院者数などの状況は改善傾向にあり、COVIDトラッキング・プロジェクトの統計によれば、米国内の入院者数は8日連続で10万人を下回った。
新規の症例数は、7日間の平均で1月6日の22万例から、2月6日には12万例に減っている。
一方で、多数が新型コロナウイルスのために死亡する状況は依然として続き、米ジョンズ・ホプキンス大学の統計によれば、1日当たりの平均の死者数は数週間連続で3000人を超えている。1日当たりの平均の死者数は、2001年9月11日の米同時多発テロの犠牲者数を上回る。