米共和党幹部、トランプ氏への対応割れる 別荘詣での一方で「屈従」拒否も
ワシントン(CNN) トランプ前米大統領をどう扱うかをめぐり、共和党幹部の対応が割れている。下院共和党ナンバー2のスカリス議員がトランプ氏の別荘を訪問する一方、上院共和党トップのマコネル院内総務はスカリス氏のように「屈従する」ことは絶対ないと言明した。
スカリス氏は17日、フロリダ州にあるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」を訪れ非公開会談を行った。
一方、側近によると、マコネル氏は同日、自分は「屈従するつもりはなく」、マール・ア・ラーゴを訪問することもないと言明。可能ならトランプ氏とは「恐らく二度と話さない」意向だという。
この側近は「マコネル氏が今後再びトランプ氏に言及することはない」とも明かした。
スカリス氏とトランプ氏の会談については、政治ニュースサイト「ポリティコ」が最初に報じていた。
共和党の指導者からは、もし早い段階でこの状況を解決できなければ、この先大きな衝突が起きる可能性があるとの懸念も出る。一部の見方では、そうなった場合に最も大きなリスクを抱えるのはマコネル氏だ。マコネル氏は上院での力は絶大だが、国内の共和党有権者からの人気はトランプ氏に遠く及ばない。
トランプ、マコネル両氏の間でくすぶっていた対立はここにきて激化しており、両氏が共和党の将来のために協力できる日が来るのか、疑問視する声が出ている。
マコネル氏は2度目となったトランプ氏の弾劾(だんがい)裁判で無罪票を投じたものの、13日に上院本会議場でトランプ氏を痛烈に批判。15日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への寄稿でも批判を繰り返した。これに対しトランプ氏は16日夜に長文の声明を発表、マコネル氏を酷評した。