ラッシュ・リンボー氏死去、70歳 米保守メディアの重鎮
ニューヨーク(CNN Business) 米保守メディアの論客として長く活躍していたラッシュ・リンボー氏が17日、死去した。70歳だった。リンボー氏の妻のキャサリン氏がリンボー氏のラジオ番組を通じて発表した。
リンボー氏はラジオ番組の司会を通じ、共和党と米国の政治について影響を与えた。
リンボー氏は2020年2月、進行性肺がんと診断されたと明らかにしていた。治療中もラジオ番組を続け、リスナーにはがんに打ち勝てるとの希望を持ち続けていると語っていた。
リンボー氏はAMラジオのトーク番組の先駆者として32年間にわたって、「ザ・ラッシュ・リンボー・ショー」の司会を務めた。全米に配信された番組には数百万人の熱心なリスナーがつき、リンボー氏は米政界における党派心が明確な人物として知られるようになった。リンボー氏の番組は政治的なトーク番組の形式を世に広め、保守派の娯楽情報番組の時代に道をつけた。
リンボー氏はオバマ元大統領に対する攻撃を繰り返し、オバマ氏が米国外で生まれたため大統領職に就く資格がないという「バーサー」運動の言説をあおることもあった。最近では、トランプ前大統領に対する援護射撃として、陰謀論の「ディープステート(影の政府)」に言及していた。リンボー氏とトランプ氏は友人で、トランプ氏は2020年の大統領時代にリンボー氏に対して文民としては最高の栄誉である大統領自由勲章を授与している。