超音速兵器開発の加速化 米国防長官、防衛企業大手の重役らに要請
(CNN) オースティン米国防長官は3日、米国における軍需産業界の大手企業数十社の最高経営責任者(CEO)を集めた会議の場で、超音速兵器の開発を加速するようCEOらに促した。
オンライン会議に出席したあるCEOによると、同長官は中国やロシアによる超音速兵器計画がもたらした脅威に言及し、「これは決定的に深刻だ」「我々は現在、ロシアによって気を散らされているが、中国は本当の脅威だ」と述べた。
多数のCEOが会議中、超音速兵器の検査における弱点として、さらなる風洞の必要性を指摘。あるCEOによれば、米国は超音速風洞をわずかな数しか保有していないものの、中国は12基ほど保有し、「およそ6カ月で1基建設している」という。
このCEOは、超音速兵器の試験において業界内に「失敗への恐怖」が広がっていると指摘している。これは米空軍の元将校であるジョン・ハイテン氏による昨年10月の発言とも一致。同氏によると、米国が過去5年で超音速兵器の実験をおよそ9回実施したものの、中国は「数百回」実施したという。
3日の会議には、ロッキード・マーチン、レイセオン・テクノロジーズ、ノースロップ・グラマン、ボーイングやBAEシステムズなど、防衛企業の重役が出席。キャスリーン・ヒックス国防副長官が進行役を務めた会議は機密扱いに指定されなかったものの、出席者らは近いうちに機密扱いとする会議を開くことで合意した。