バイデン氏が一般教書演説、仕事終わっていないと強調
2.活力をアピール
バイデン氏は現在80歳。現役大統領としての最高齢記録を更新し続けている。再選されれば86歳まで続投することになり、それが可能であることを外見と声で印象付ける必要がある。
この日の演説は力強く、原稿の数カ所で口ごもる場面があったものの、やじにも素早く反応して巧みに言葉を返していた。
週末を過ごした大統領専用の山荘「キャンプデービッド」やホワイトハウスの一室に演壇やマイク、照明、プロンプターなどを完備したセットを設け、リハーサルを重ねてきた。
側近らは演説の内容だけでなく、力強いプレゼンテーションになるような言葉遣いにも注意を払っていた。
3.おなじみのバイデン節
この日の演説は1年目、2年目の議会演説にも増して、父からの教えや格差問題、中間所得層への思いなど、バイデン氏が毎回のように言及するおなじみのテーマが目立った。
共和党が下院を掌握してから初めての議会演説でもあり、超党派路線を改めて打ち出していたのも特徴だ。
今後2年間は政権与党と下院多数党が一致しない「分割政府」の状態が続くことを念頭に、演説の冒頭ではマッカーシー氏に「力を合わせよう」と呼び掛け、共和党議員全体に対しても「前議会で協力できたなら、新たな議会でも協力できないはずがない」と訴えた。