バイデン氏が一般教書演説、仕事終わっていないと強調
(CNN) バイデン米大統領は7日、連邦議会の上下両院合同会議で一般教書演説を行った。過去2年間の成果を強調し、仕事はまだ終わっていないと述べて、再選への意欲を示した。
バイデン氏をめぐっては、米国民の大半がこれまであまり大きな功績をあげていないと感じ、2024年大統領選への再選出馬には与党民主党の内部でも慎重論が強い。そんな状況のなかでも、演説は一貫して楽観的な論調だった。
自身の業績を具体的に挙げ、「仕事をやり遂げる」という言葉を12回も使って続投への意欲を見せた。
以下、一般教書演説のポイントを6つの項目にまとめる。
1.野党共和党のやじに応酬
バイデン氏の演説中、昨年の中間選挙で下院多数派を奪還した共和党議員らは、時に乱暴な態度でやじを飛ばした。
この日は与野党とも当初、冷静に共通点を見出す姿勢を示していた。
しかし開始後45分、バイデン氏が共和党に対し、社会保障やメディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)の削減を狙っていると非難の矛先を向けたところで、共和党側から「うそつき」という声が上がり、バイデン氏もそれに反論して、議場は一時騒然となった。
バイデン氏に野次を送る共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員/Jack Gruber/USA Today Network
バイデン氏と側近チームは、下院共和党が政府債務の上限引き上げやバイデン氏の機密文書問題をめぐって騒げば騒ぐほど、それだけ同氏の真摯(しんし)な姿勢が引き立つと考えている。
共和党穏健派のマッカーシー下院議長はこの日の演説に向けて、バイデン氏に敬意を払うと約束し、党内の議員らにも同様に呼び掛けていた。しかしマッカーシー氏の統率力は限られているうえ、人目を引く行動を取りたがる一部の共和党議員にとって、それは無理な話だったようだ。
保守強硬派のグリーン議員らがやじを飛ばす間、マッカーシー氏は沈黙を守り、その様子をにらみつけていた。やじを続ける議員らに、同氏が「しっ」と合図を繰り返す姿もみられた。