トランプ氏、就任演説でウクライナに言及せず 和平の困難さ悟ったための沈黙か

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ロシア軍に向けて榴弾砲を発射するウクライナ軍の兵士=2024年11」月、ウクライナ・ドネツク州/Ukrainian Armed Forces/Reuters

ロシア軍に向けて榴弾砲を発射するウクライナ軍の兵士=2024年11」月、ウクライナ・ドネツク州/Ukrainian Armed Forces/Reuters

(CNN) 新たに就任したトランプ大統領は、20日に米国民に向けて行った就任演説で、ウクライナについて直接言及することはなかった。

トランプ氏は「私たちの成功は、勝利する戦いだけでなく、終結させる戦争、そして何よりも参加しない戦争によって測られる」と述べた。

この発言がウクライナへの言及に最も近いものだった。ウクライナ戦争は同氏の外交政策の中で最も野心的な柱と思われていたものだ。選挙戦中、トランプ氏は就任前に和平をもたらすと誓い、その後は就任から24時間以内、さらに直近では、6カ月以内に停戦を達成すると約束していた。演説ではパナマ、中国、メキシコ、イスラエル、さらには火星さえ言及されたが、ウクライナとロシアについて触れられることはなかった。

この沈黙を解釈する方法はいくつかあるが、特に二つが思い当たる。一つは、実際に大統領権限を握った今、トランプ氏が戦争終結に向けた自身の姿勢や時間軸を逐一説明することを望まなくなったという解釈だ。これが、今回の省略の最も賢明で合理的な理由だろう。この任務は、大統領に寄せられる期待というプレッシャーがなくても十分に困難だ。

二つ目の解釈は、トランプ氏がこの任務について、厳しいものであり、簡単に勝利を得るという自身の目標がすぐには達成できないということを認識したというものだ。おそらく同氏は複雑で長引く道のりを受け入れる覚悟ができたのだろう。これは最終的にロシアのプーチン大統領の最も野心的な夢をかなえる展開をもたらす。すなわち、トランプ氏とその友好国がこの紛争に対するエネルギー、団結、忍耐を失い、まとまりのないあいまいな幕引きを受け入れることで、ロシアの破壊や領土拡大への飽くなき欲望に恩恵を与えるというものだ。

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