国境の町が非常事態宣言、移民の大量流入に身構えるメキシコ トランプ米大統領就任で

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メキシコ・ティフアナ側から見た、国境警備隊サンディエゴ部門の職員による移民手続きの様子=20日/Guillermo Arias/AFP/Getty Images

メキシコ・ティフアナ側から見た、国境警備隊サンディエゴ部門の職員による移民手続きの様子=20日/Guillermo Arias/AFP/Getty Images

(CNN) 米国と国境を接するメキシコ北西部のティフアナにある移民の避難施設が、米国のトランプ大統領就任で予想される移民の大量流入に身構えている。

地元当局によると、バハカリフォルニア州にあるティフアナでは30を超す避難施設が運営されている。人道支援職員はCNNの取材に対し、スペースも人手も足りず、何もかも先が見通せないと語った。

トランプ大統領が大量の移民の強制送還に踏み切った場合、米国を目指す移民と強制送還された移民の両方への対応に関連して人道危機を引き起こす可能性もある。「トランプ政権の判断についてみんなが神経質になっている」と職員は話す。

20日の就任演説でトランプ大統領は、「何百万、何千万もの外国人犯罪者を、彼らが来た場所へ送還する」と強調した。

トランプ大統領の就任を前にティフアナ市は先週、移民の大量流入を見越して非常事態を宣言した。

ティフアナ市のルイス市長は非常事態宣言について、トランプ氏が本当に移民の強制送還に踏み切った場合の「予防的」措置と位置づけ、たとえ強制送還が急増しても、スペースを提供する用意はあるとしていた。

しかし避難所の施設長や職員は、スペースだけの問題ではないと指摘。「ベッドや食事だけの問題ではない。心理的、精神的な支援のための空間をつくる必要もある」と話している。

現在ティフアナにいる移民の数ははっきりしない。政府の統計によると、2024年1~8月にかけては3万人を超えていた時期もあった。

メキシコ政府も移民の流入に備え、国境の町に避難所を新設するなどの対策を発表している。

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