トランプ米政権、「敵性外国人法」で数百人を国外追放 裁判所が差し止め指示も

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米移民税関捜査局(ICE)の捜査官が通りを歩く様子=1月26日、米イリノイ州シカゴ/Christopher Dilts/Bloomberg/Getty Images/FILE

米移民税関捜査局(ICE)の捜査官が通りを歩く様子=1月26日、米イリノイ州シカゴ/Christopher Dilts/Bloomberg/Getty Images/FILE

(CNN) トランプ米政権は16日、数百人を国外追放にしたと発表した。これより前、トランプ大統領は、ベネズエラのギャング組織「トレン・デ・アラグア」に関連したとみられる移民の送還を加速させるため、戦時下に大統領権限での外国人追放を可能にする「敵性外国人法」の適用を発表していた。

トランプ政権が15日に敵性外国人法の適用を発表したことを受け、連邦地裁は同日、送還の一時差し止めを指示したほか、対象者を乗せた航空機についても、ただちに米国へ戻るよう命じた。

一時差し止めの命令は14日間有効で、裁判所が延長を命じる可能性もあった。情報筋によれば、差し止め命令が出た時点で、航空機はすでに離陸していた。

ホワイトハウスのレビット報道官は16日、判事の命令は問題の移民が出国した後に出されたため、トランプ政権は命令に違反していないと説明した。

レビット氏は「政権が裁判所の命令に『従うことを拒否』したわけではない。法的根拠のないこの指示はテロリスト(トレン・デ・アラグア)の外国人がすでに米国の領土から移動させられた後に出されたものだ」と述べた。政権の行動と裁判所からの命令の間に矛盾はないとしている。

レビット氏はこれより前、国土安全保障省が週末、大統領の指示を受けて、トレン・デ・アラグアのメンバー約300人を逮捕したと明らかにしていた。ルビオ国務長官も「数百人の凶悪な犯罪者が我が国から追放された」と述べ、追放された人々を直ちに収監することを申し出たエルサルバドルのブケレ大統領に謝意を示した。

ブケレ氏は16日、SNSへの投稿で、トレン・デ・アラグアのメンバーとされる人々が同国に到着し、「テロリスト監禁センター」に移送されたと明らかにした。収監の期間は1年間。添えられた動画には、手錠をかけられてバスから降ろされた頭を丸刈りにされた男性らが映っていた。

米国は国外追放者の収監の見返りとして600万ドル(約9億円)をエルサルバドルに支払う。ブケレ氏によれば、このお金は刑務所の維持に使われる。刑務所は現在年間2億ドルの費用がかかっているという。

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