トランプ氏の移民政策に数千人が抗議デモ、拘束された留学生の釈放訴え　米テキサス州

（ＣＮＮ） 米テキサス州ダラスで３０日、トランプ大統領の移民政策に反対するデモ行進が行われ、推定数千人が参加した。デモ参加者は、移民当局によって次々に拘束された留学生数人の釈放も求めている。

デモ行進は中南米系市民団体のラテンアメリカ市民連合（ＬＵＬＡＣ）が主催。参加者に対しては、平和と連帯の証として白い衣類の着用や米国旗の掲揚を奨励した。ダラス市内の大聖堂を出発して市庁舎を目指したデモ行進の参加者は数ブロックにわたって続いた。

トランプ米大統領の移民政策に反対するデモ行進には推定数千人が参加した＝３０日、米テキサス州ダラス/CNN

中には移民当局に拘束されたルメイサ・オズトゥルクさん、マフムード・カリルさん、バダル・カーン・スリさんの釈放を求める横断幕を掲げる参加者もいた。いずれも名門大学に留学していた外国籍の学生で、トランプ政権はテロ組織に関与する活動家だったと主張している。

市庁舎前に到達した群衆は、忠誠の誓いを唱和し、マリアッチの演奏に合わせて米国歌を斉唱した。

ＬＵＬＡＣのヘクター・フローレス元代表は、「ラテン系はこの偉大な国家を支える存在だ」と演説。「我々は建物を建設し、壁画を描く。この国のあらゆる文化、あらゆる地域の料理を作る。我々は建築家であり、職人、シェフ、介護士、教師、科学者だ」と訴えた。

デモ行進に参加した民主党のアル・グリーン下院議員は、出発前、スペイン語の民謡の合唱に加わった。グリーン氏は今月行われたトランプ大統領の施政方針演説に割って入り、議場から退出させられていた。

主催者は今回のデモ行進について、１万人以上の参加を望むとしながらも、トランプ大統領が反対意見を封じ込めようとし続ける中で、表立った抗議運動には参加したくてもできない人も多いかもしれないと話していた。