習近平副主席、10日間姿見せず 世代交代をめぐる憶測も
「網易」などの大手ニュースサイトは10日、習氏が最後に公の場に姿を見せた9月1日の写真を掲載した。写真の習氏は黒いスーツと紫のネクタイ姿で北京の共産党中央党校の生徒を前に演説し、健康に問題はなさそうに見えた。
共産党指導部の世代交代の場となる第18回中国共産党大会は10月半ばに開かれるとの見方が有力だが、日程はまだ正式発表されていない。
当局者が直前になっても沈黙を保っていることは、指導部の間で直前の駆け引きが続いていることを示唆しているのかもしれないとの見方もある。現世代の指導者は、天安門事件への対応をめぐって党上層部が分裂した1989年以来、表面上の統制を維持することに特に腐心してきた。
中国に詳しい大学教授のウィリー・ラム氏は「習近平氏は自らの権力基盤を持たないことから、既に指導者としての弱さが指摘されている」と解説し、胡錦濤氏は習氏に総書記と国家主席のポストを譲った後も、2~3年は中央軍事委員会主席のポストにとどまるだろうと予想。「胡氏は影の実力者になるかもしれない」と話している。